塩野義製薬、SASの機械学習ツールを活用した人工知能技術による臨床試験解析のセミオートメーション化に着手

塩野義製薬株式会社は、SAS Institute Japan株式会社(以下 SAS)のHadoop対応製品の一つである「SAS® In-Memory Statistics for Hadoop」の機械学習エンジンを活用し、臨床開発業務で使用されるSASプログラムとその関連文書を自動生成する人工知能(AI)アプリケーションの開発に着手した。

同プロジェクトでは、AI技術により、統計解析の専門知識が必要とされてきた臨床試験の解析業務の多くを自動化し、新薬開発のための臨床試験解析業務の大幅なコスト削減と時間短縮を達成するとともに、人の介在に起因するヒューマンエラーの大幅な低減を目指すという。SASは、国内外における機械学習テクノロジーの導入実績に基づき同プロジェクトを支援し、AIを活用した臨床開発業務にイノベーションをもたらす取り組みに貢献していく。

 

塩野義製薬は、これまで長年にわたり、臨床試験のデータ・マネジメントや、統計解析業務においてSASを活用してきた。

2014年には、社内に蓄積されたデータとオープンデータなどのビッグデータを組み合わせ、新薬の開発や安全性の研究を行うためにHadoop環境の活用を開始し、SASのHadoop対応製品の一つであるSAS In-Memory Statistics for Hadoopを医薬品開発情報基盤として採用した。

先の研究プロジェクトにおいてSAS In-Memory Statistics for Hadoopに標準装備されている機械学習エンジンの活用と理解が進み、その新たな活用方法として臨床試験解析への適用が検討された結果、2015年よりフィージビリティ・スタディを開始している。

 

現在、臨床試験における解析業務では、事前に作成された解析設計書を読み解き、計画した分析手法をSASプログラム上で実行する必要があるため、統計解析の専門知識を持った解析担当者が、プログラムスキルを駆使し、都度、新しいSASプログラムを作成している。検討の結果、これらの業務に人工知能アプリケーションを活用することで、大幅な効率化が見込めることが判明し、2016年度内の完成を目指して開発に着手することとなった。

このAIアプリケーションは、解析設計書や解析プログラム、またそのログや出力結果など、様々な形式のデータを活用し、高度なスキルを必要とする臨床解析業務に対してAI技術を用いた​パターン化をおこなっていく。

SASの強力なデータ加工機能とコンポーネント化された最先端の機械学習アルゴリズム、そして、あらゆる環境においても実行可能な柔軟なアーキテクチャによって、高い開発効率とガバナンスを提供する。

 

【関連リンク】
SAS
シオノギ製薬(SHIONOGI)

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