生成AIは、さまざまな産業や領域で革新的な改革や効率化をもたらすことが期待されている。企業は生成AIを活用することで、繰り返し作業の自動化による効率化や生産性向上、大量データの処理による予測分析などマーケティングへの活用が考えられる。
一方で、生成AIの導入には高度な技術や専門知識が必要であり、開発やトレーニング、データ収集など多岐にわたる技術的な課題が存在する。また、生成AIの利用には法的な制約や倫理的な問題も存在するため、ガイドラインの整備などガバナンスが必要とされている。
KDDI株式会社は、マイクロソフトの生成AIサービス「Azure OpenAI Service」を法人客向けに提供を開始した。
Azure OpenAI Serviceは、4つの生成型AIモデル「GPT-3.5」「GPT-4」「埋め込み(Embeddings)」「DALL-E」で構成され、会話形式により自然な回答を生成する。
GPT-3.5は文書生成、質問応答、自動翻訳などができるAIチャットボットである。GPT-4は、最も高い精度で問題解決が可能なモデルで、チャット用に最適化、マルチモーダル(複数種類のデータを入力し、統合的に処理する深層学習の手法)に対応している。埋め込み(Embeddings)は、テキストを数値ベクトル形式に変換してテキストの類似性を促進できるモデルのセットで、DALL-Eはテキストから画像作成することができる。
KDDIはAzure OpenAI Serviceの提供にあたり、導入時の技術的な課題を解決し、さまざまな企業の環境に応じた支援を行う。KDDIが提供する「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」などの閉域網と、Azure OpenAI Serviceをセットで利用することもできる。これにより、高セキュリティー環境下での利用を実現し、企業データなどが外部に漏洩するリスクを軽減する。
さらに今後は、Azure OpenAI Service導入時のコンサルティングから設計、構築まで行うトータルサポートで提供を行う。生成AIのデータ利用のガイドライン作成などガバナンスに関する支援や、企業の業務に合わせたコンサルティング、企業が保有するデータとの連携などトータルサポートを行うことで、AIによるDXを推進する。
加えて、KDDIアジャイル開発センター、アイレット、フライウィールなどKDDIグループのケイパビリティを活用することで、コンサルティングやクラウドを活用したAIサービスを提供していくとした。
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