企業活動で用いられるデータの大半は、文章の言葉で表される情報によるものである。企業が抜本的な改革を進めるうえで、文章情報を効果的に活用することの重要性はますます高まっている。一方で、OpenAIの「GPT-4」やGoogleの「PaLM 2」などLLMのテクノロジーは、近年急速な進化をみせている。大規模言語モデル(Large Language Models、以下 LLM)は、従来の言語モデルを大規模化することで、日常的に使われる自然言語をより高度に処理する。
株式会社グルーヴノーツはこれまで、AIや量子コンピュータなど先端テクノロジーを誰でも手軽に活用できるクラウドプラットフォームとして「MAGELLAN BLOCKS」の開発に取り組んできた。
このほど、MAGELLAN BLOCKSの新たなサービスとして、LLMを活用した「Autonomous MAGELLAN」の提供を開始した。
Autonomous MAGELLANは、対話を通じてユーザーが求めるデータ分析を自立的に実現することをコンセプトに、LLMの活用を可能にしたMAGELLAN BLOCKSの新シリーズである。質問応答や要約など高度な言語解析の実現はもちろん、AIや量子コンピュータなどのさまざまな数理モデル・アルゴリズムに基づくデータ分析を自立的に行い、ユーザーの問いかけに対してデータ分析の結果を提示する。
今回のAutonomous MAGELLANの提供に先行して、株式会社三菱UFJ銀行で実証実験を行っており、業務への適用を目指している。同実証実験を通じて、金融業におけるユースケースに応じて実装した「文書の解析・要約・トピック抽出」「ナレッジの探索・回答提案」などを実現し、言葉からなるデータの活用・分析の高度化を可能にした。なお、「Azure OpenAI Service」との連携により、取り扱うデータはユーザー環境でのみ使用されるセキュアな環境下で利用できる。
三菱UFJ銀行とグルーヴノーツは業務提携をして以降、ますます多様化する金融ニーズに応えるため、言語データの利活用の高度化に向けてAutonomous MAGELLANを活用した実証を行なっております。一例として同行リスク統括部と協働して、情報解析を目的としたリスク関連情報の要約・分析自動化の実現に取り組んでいる。また、その他にもコールセンターへの入電内容の分析効率化などの業務においても、Autonomous MAGELLANを用いた課題解決を目指しているという。
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