NTTテクノクロス株式会社は、コールセンターAIソリューション「ForeSight Voice Mining」(以下、FSVM)にNTT独自の大規模言語モデル「tsuzumi」を活用することを発表した。
FSVMは、NTTの研究所が独自に開発した音声認識技術や感情分析技術、日本語解析技術を活用したソリューションである。通話内容をリアルタイムにテキスト化し、内容に応じたトークスクリプトやFAQの表示により、オペレーターの応対力向上を支援する。また、音声認識機能と既存の生成AIを組み合わせ、通話内容の要約文の自動生成機能を提供している。
一方のtsuzumiは、NTTの研究所が独自に研究開発している大規模言語モデルで、日本語と英語に対応しているほか、パラメタサイズが軽量なため特定業界や企業の特定組織に特化した柔軟なチューニングが可能なソリューションである。
今回、高度化の1つ目として、専門性への対応を推進する。tsuzumiは少ない追加学習量で、より専門性の高い言語モデルにチューニングできるため、保険や金融をはじめとする様々な業界や、企業の特定組織の特有の語彙や言い回しなど、専門性に対応した要約の自動生成が可能だ。これらにより通話記録の作成時間の短縮が可能となり、関連部署への情報共有といった業務プロセスの効率化も期待できる。
高度化の2つ目として、tsuzumiのパラメタサイズの軽量性を活かし、通話要約の言語モデルを企業のローカル環境で運用できるため、機微な情報を扱うコールセンターにおける情報セキュリティの確保を図ることも可能だ。さらに、要約文字数の指定や項目ごとの整理など複数の設定や選択ができるため、コールセンターへの様々な問い合わせに応じた通話記録の要約が可能だ。生成された要約は顧客管理システム(CRM)へ連携・反映することができ、履歴や経緯の確認が効率的に行える。
今回の連携により、コールセンター業務プロセスの品質向上と効率化を推進する。
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