シリコンバレーで聞く、アニス・ウッザマン氏へのインタビューの第四回は、10秒後のあなたを予見する技術だ。
そんなことがテクノロジーでどうやったら実現できるのだろうか?
【今後の予定】
第一回:シリコンバレーで8,000社以上のスタートアップを見つめる
第二回:IoTでヘルスケアが変わってきた
第三回:見たモノを動かせる、バーチャルリアリティ・グラス
第四回:10秒後のあなたを予見する
第五回:米国ドローン事情
第六回:IoTで大流行のハイテクスーツケース
このMindMeldというサービスを提供しているExpect Labsは音声認識の研究をしていた会社だ。
GoogleやSamsung, Intelといった早々たる企業に出資をうけている。
実際にデモを体験してみるとそのすごさがわかるが、何かを質問すると音声を認識し、言い終わっていないうちから、候補となるものを表示する。
実際に上の画像は、「サイドディッシュにいいものってない?」と問いかけてみただけなのだが、言い終わっていないのにどんどん候補が表示される。
この仕組みは以下の通りだ。
簡単に言うと、mindmeldに話しかけると、単語に分解し、自然言語における言葉の意味付けを行ったら、機械学習の結果に基づいて、話された内容に対して何を回答すべきかをロジカルにはじき出す。
しかも、1文節聞いたらすぐにこれをはじめて、会話が長ければどんどん結論を調整していくということだ。
アニス・ウッザマン氏によれば、この技術を使えば、この例のように、スマホに話しかけていくとどんどん希望の商品やレストラン、レシピなどの候補が出てくるというのはすぐ想像がつくが、他にもコールセンターの向こう側のお客様の話している内容から、次に何をお勧めすべきか?ということがどんどん明確になったりするというような利用シーンも考えられるのだ。
また、mindmeldはプロダクトとしてだけでなく、モジュール化して提供していくことで可能性は無限大に広がることが容易に想像つくだろう。
IoTにおけるインプット・アウトプットが人である場合、言いたいことはなにか?欲しい情報はなにか?というのをあまり考えずにどんどん話しかけることで適切なもの提案されていくという近未来のカタチが見えてきている。
mindmeldのページで是非一度、自分でもリクエストをしてみてほしい。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。