衛星開発の技術とは ―QPS研究所代表取締役社長大西俊輔氏 取締役COO市來敏光氏インタビュー

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コストと耐久性はシステムで補完

吉田:耐久性について教えて下さい。1度飛ばすとどれくらいの期間使用するのでしょうか?

大西:衛星の設計としては5年を基準に定めています。ただし、通常長く生きる衛星も多いですね。環境は確率的なものであり、それ以上長くなることが多いので、「5年以上」が使用年数になってきます。

吉田:5年以上となると部材は精密になりますよね?

大西:そこは既存の大型衛星等とは思想が違うところだと思います。それぞれの部材を精密にカスタマイズすると信頼性は上がりますが、時間もコストも膨大にかかってきます。小型衛星の考え方は「基本的に部材は民生品を使う。部材レベルで壊れることは避けようがないため、部材の一つが壊れてもリカバーできるように補完のオプションをもつ。」という様に、それぞれの部材は大型衛星ほどに精密ではなくても、システムとしては5年以上使用できるように設計し、環境試験を行っています。

吉田:市場に浸透させることを見据えたコスト設計になっているのでしょうか?

市來:そうですね。もともと大学の研究から始まっているので、どれだけ安く作るかは設計思想としてはあります。いま1機目を作り終わったところですが、思ったよりも安くできました。自分たちしてはもっと下げられる余地はあると思っています。

吉田:値段がそこまで高くなければ、オープンに利用促進していけますね。

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