Traxが商品棚の画像認識による実店舗のデジタル化をサポートする

ロシアでの導入事例と今後の展望

続いてコカ・コーラ ヘレニック ロシア カントリーREDマネージャーであるAleksandr Makarov氏が、ロシアでTraxの画像認識のソリューションをどのように使用しているかについて語った。

Traxが実店舗のデジタル化を日本に導入させる
コカ・コーラ ヘレニック ロシア カントリーREDマネージャー Aleksandr Makarov氏

まずロシアが大陸であり、広大な国であることを説明し、そのため良い物流システムが必要であり、営業は全国各地で活動していると語った。

ロシアでは20万以上の店舗に製品を届けており、モダントレードであるハイパーマーケット、スーパーマーケット、コンビニなどの大きな商業施設から、トラディショナルトレードまで多岐にわたる。

その1つ1つの店舗により、どういった品揃えにしたら良いのか、どのような重機を設置するのか、その重機をどのようにマーチャンダイジングするのかといった戦略から始まるという。

Traxの技術を導入する前は、スタッフが店舗に行き、何が置かれているのか見る、という風にマニュアルで調査をしていた。これでは完全なデータは取れず、時間や人件費もかさんでいたという。

さらに上位35の都市しかカバーできておらず、管理ツールとしてしか使われていなかった。

そこで5年前からTraxの画像認識技術を導入したという。

トラディショナルトレードにおいては、以前よりも三分の一の時間を減らすことができているという。そして収集データは管理ツールとしてだけでなく、開発ツールとして活用することができ、ビジネスディベロッパーがモバイルアプリケーションによって店舗の状況を把握することができ、改善策を考えることができるようになったという。

撮った写真がクラウドにアップロードされ、その後店舗でより良い結果を出すためにどういった微調整が必要かというフィードバックを得ることができる。そしてビジネスディベロッパーがどのように店頭施策を行なっていくのかということにつながっていく。

画像認識の技術により監査の時間が下がり、ロシア全土130都市全てのディベロッパーをカバーすることができるようになったという。

また、2018年にロシアで開催されたFIFAのワールドカップでは、コカ・コーラはスポンサーになっており、時間が限られている中、参加した企業は多くのメリットがあったという。

目標はワールドカップの会場内で、品揃えを最適化するということだったと話す。顧客がここに商品があるだろうという場所に商品を置くということだ。

そして在庫の補充に関しては99.5%だったという。

このことから、この技術を通常の店舗でのルーティーン内で使うだけではなく、新しいことにも素早く展開することができるのだと語った。

Traxが実店舗のデジタル化を日本に導入させる
コカ・コーラ ジャパン ウイングアーバンアソシエーション プロジェクトリード Mingkwan Klongnawee氏

そしてコカ・コーラは来年の東京オリンピックのスポンサーであることから、コカ・コーラ ジャパン ウイングアーバンアソシエーション プロジェクトリード Mingkwan Klongnawee氏は、「このシステムをオリンピックが始まる前に日本中で導入していきたい」と語った。

次ページは、「日本での導入と今後の課題

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