京セラコミュニケーションシステムとRist、公共図書館システム「ELCIELO」と画像解析AIを組み合わせた蔵書点検システムを開発

図書館の全ての蔵書を点検する「蔵書点検」は、図書館業務の中でも特に負担が大きな業務のひとつだ。実施にあたっては図書館を臨時休館にしたうえで、職員総出で全蔵書を専用の機器で1点ずつ読み取り、図書館システムの登録データベースとマッチングを行う必要があるなど、図書館運営の大きな負担となっている。

このような負担の軽減策としてRFID読み取り機器を使用して蔵書を一括で読み取る「IC蔵書点検」が挙げられるが、蔵書の全てに1点ずつICタグ(RFID)を貼付する工数や機器の導入コストが課題と言われている。自治体においては昨今の人手不足の中、蔵書点検業務を行う人員の確保がさらに困難になり、図書館サービスのさらなる向上のためには、コストを抑え効率的な蔵書点検を行うシステムへのニーズが高まることが予想される。

そのような中、京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCCS)とKCCSグループの株式会社Ristは、公共図書館システム「ELCIELO」とRistが提供する画像解析AIを組み合わせた蔵書点検システムの開発を開始した。

蔵書点検システムでは、まずスマホやタブレットなどで図書館の書架一面を撮影し、画像データをRistが提供する画像解析AIに取り込む。続いて画像に写る複数冊の書誌の背表紙からタイトル・著者名・分類番号をAIが分析、図書館が保有する書誌登録データベースとマッチング・照合し、蔵書点検を行う。

これにより、手作業で1点ずつ点検することなく写真撮影することで、まとめて蔵書点検できるようになる。

今後、タブレットなどで撮影を行うことを想定し2020年2月の提供開始を目指す。書架の撮影については、将来的にはドローンなどを駆使し、無人状態での撮影自動化にも対応する構想だという。また、撮影した背表紙画像データと図書館システムの書誌データを活用し、自宅などからでも図書館を体験できるバーチャル図書館の開発も検討している。

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