先生はAI!?塾・スポーツ・社内でのコーチングを行うAI

近年、コーチングを行ったり、学習を進めていく上でAIの力を使って行っている事例が増えている。

人が何かを習得したり、学習を進めていく上でAIが役立つポイントとは何なのか、事例をもとに紹介したい。

100%パーソナライズ授業を実現

これはatama plusが提供する「atama+」というAIによるパーソナライズ教材だ。

atama plus、「合格しそう」をAIで判定する特許を取得
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[参考記事] atama plus、「合格しそう」をAIで判定する特許を取得

タブレットを使って学習を進めていくSaaS型サービスで、様々な学習塾などに導入されている。

問題を解けない理由はそれぞれ違うという点に着目し、つまずいている箇所の抽出と適切な復習方法の提案などをAIが行ってくれ、個人に合わせた学習を進めることができる。

「分からない部分が分からない」という経験がある人も多いだろう。

自分でも分かっていないつまずきポイントを洗い出してくれ、必要な学習を行うことで、効率よく問題を解くことができるというモデルだ。

そして教師側へのサービスも行っており、生徒の勉強状況の可視化や、どういった声かけをすれば効果的なのかをAIがレコメンドしてくれる。

導入実績はどんどん拡大しており、授業は一人一人違うのが当たり前の時代が来るかもしれない。

高度なセンサー技術とゲーム技術の融合

オムロンはスクウェア・エニックスと共同で、「フォルフェウス」という卓球ロボットを活用して、人のモチベーションコントロールAIアルゴリズムの開発を行なっている。

オムロンとスクウェア・エニックス、卓球ロボットを活用して「人のモチベーションを高めるAI」を共同研究

[参考記事] オムロンとスクウェア・エニックス、卓球ロボットを活用して「人のモチベーションを高めるAI」を共同研究

このフォルフェウスは、オムロンが開発している卓球ロボットで、独自の未来予測理論「SINIC理論」に基づきラリーを行うというものだ。

対戦相手の位置と球の動きを1秒間に80回計測し、球の軌道を予測して打ち返し、球の到着点も予測しているという。

2013年に中国北京にて行われたオムロンのプライベート展示会で初披露されてから、様々な展示会に出展したり、「最初の卓球コーチロボット」としてギネス世界記録に認定されたりしている。

オムロンは 、「人の能力を引き出す技術を紹介するため」にこのフォルフェウスを用いて表現しているという。

そこで今回スクウェア・エニックスのメタAIという技術を組み合わせて、卓球の指導方法を考えるAIの開発をすることにより、人間の能力を引き出すためのさらなる技術革新の可能性を探っていると考えられる。

メタAIとは、スクウェア・エニックスがゲーム開発で培ってきた、環境やプレイヤーの状況を判断して、手応えを感じる敵を作り出し、人の感情を揺さぶるAI技術のことだ。

さらにこの共同研究では、人のモチベーションを高めるAIアルゴリズムの開発のために、人間の様々なバイタルデータを活用している。

そしてこの技術は、FA、ヘルスケア、ソーシャルソリューションなど、様々なコーチングや人のモチベーション向上への活用に展開していくことを想定しているとのことで、機械が人と協業する形を大きく変える可能性を感じる。

AIと人のハイブリッドコーチング

次に紹介するのはビジネスコーチが提供する「AIコーチマイコ」というクラウドサービスだ。

AIコーチング

[参考記事] AIがコーチングし日々の行動を変え成果を出す『AIコーチマイコ』、利用者が抱える悩みに共感し解決のための提案をするアドバイス機能を強化・追加搭載

これは企業の新入社員とそれを指導をする上司、ビジネスコーチのプロコーチとAIが協力して新人教育を行っていくサービスだ。

利用の流れは教育される側が目標設定を自ら行い、日々の行ったことを入力していく。

AIであるマイコは日々学習を続けるため、利用者にあった会話を行ったり、具体的なアドバイスを自動的に行ってくれる。

目標を設定する際にも個々にあった目標をAIが分析して提案してくれる。

実践結果をグラフなどで可視化できるため自己評価を行うのに役立ち、その成果を数値で上司などにレポートできるため、成長を分かりやすく伝えるとともに、教える側も適切な指導を行うことができる。

同僚や上司とのコミュニケーションツールもついており、遠隔地、就業時間のズレ、縦割り組織といったコミュニケーション不足の解消ツールとして利用することもできる。

人同士のコミュニケーションの中にうまくAIを活用することによって、人だけで行っているコーチングよりも高いパフォーマンスを生み出すことができると考えられる。

今後は利用すればするほど精度が上がり、よりAIに頼れる部分が増えていけば、指導側や人事担当の負担がさらに減っていくことが予想できる。

このように様々な領域で学習やコーチングにAIが活用されだしている。

現段階では、人間のコーチングの補助的な役割でAIが導入されているが、今後は100%AIが「教師」として人を教える時代が来るのかもしれない。

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