KDDIとノキア、携帯電話基地局の電力使用を抑えることでCO2排出量の削減を目指す実証試験に合意

KDDI株式会社とノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社(以下、ノキア)は、携帯電話基地局の電力使用を抑えることでCO2排出量の削減を目指す実証試験の実施に合意した。同実証試験では、ノキアの基地局AI制御技術と基地局液体冷却技術の2つの技術を商用の携帯電話基地局へ導入する。

KDDIとノキア、携帯電話基地局の電力使用を抑えることでCO2排出量の削減を目指す実証試験に合意
基地局AI制御と基地局液体冷却の導入イメージ
基地局AI制御技術(Nokia AVA Energy Efficiency)では、通信事業者のノウハウとAIによる基地局の電波制御を組み合わせることで、利用者の体感品質を維持したまま基地局の電力使用量を削減する。

AIで基地局ごとの季節変動などによるトラフィック量の変化を分析し、適切な時間帯やトラフィック量を判断して動的に電波を停波・発射する。KDDIの検証環境におけるノキアとの共同検証の結果、トラフィック量が少ない環境では平均で最大20%、基地局単位では時間帯によって最大50%の電力使用量を削減可能であることを確認した。

また、基地局の開発ベンダーや通信方式にかかわらず導入が可能であり、将来的にKDDIの多くの基地局への導入も可能だという。

KDDIとノキア、携帯電話基地局の電力使用を抑えることでCO2排出量の削減を目指す実証試験に合意
Nokia AVA Energy Efficiencyの仕組み
一方、基地局液体冷却技術(ノキア液体冷却方式AirScaleベースバンドソリューション)では、従来の空冷方式より冷却効率の高い液体冷媒で冷却を行う基地局液体冷却機能を導入し、基地局設備が収容されている室内の冷却に使用する空調の電力使用量を削減する。

基地局設備の発熱量と空調設備の性能数値を考慮した推定では70%以上の電力使用量の削減が見込まれる。また、液体冷却装置は基本的にメンテナンス不要かつ無音のため、さまざまな場所への展開が容易とのことだ。

KDDIとノキア、携帯電話基地局の電力使用を抑えることでCO2排出量の削減を目指す実証試験に合意
ノキア液体冷却方式AirScaleベースバンドソリューション
今後KDDIは、各技術の効果検証と顧客へのサービス影響の確認結果から、必要な追加開発や対象基地局の抽出を行い、2023年頃の本格導入を目指す。