LINEとNECの戦略にみる、AIの実装のために必要な2つのコト —IoTConference2018レポート2

LINEといえば、コミュニケーション手段としてあまりに有名だ。実際には、国内のMAU(月あたりのアクティブユーザー数)は7,500万人以上で、日本の人口の59%以上をカバーしているという(LINEの調査、2018年3月末時点のデータ)。

ただ、SNSというカテゴリーであれば、FacebookやTwitterなどもある。ユーザーはどのSNSも重複して使っていることが通常だと予想されるが、砂金氏が公開した資料(調査機関:マクロミル社・インターネット調査)によると、普段スマートフォンでLINEだけを利用している人は、SNSユーザーの中で40.3%もいるのだという。

LINEは今、メッセンジャープラットフォームを基盤として、広告・Fintech・AIの3つの事業を手がけている。Fintechにおいては、決済アプリ「LINE Pay」と今年の1月に設立したLINE Financialが行う事業に分かれる。

LINE Payにおいては、同じくコミュニケーションプラットフォームと決済アプリを展開するWechatが中国の社会インフラとして浸透していることにならい、LINEの日本国内での普及を促進するため、2018年度内に100万加盟店の確保を目指すという。

企業がいま、AIの実装のために必要な2つのコト —IoTConference2018レポート2
LINEが開発したAIアシスタント「Clova」の概要(出典:LINE株式会社)

またLINEは、スマホ以外にもさまざまなデバイスとLINEのプラットフォームを組み合わせることによって、家の中や街、クルマなどさまざまな場面でLINEのインターフェースが使える環境を目指している。その代表的な製品が、AIアシスタント「Clova」だ。

Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーの登場が世間を一時期賑わせたが、日本国内においてはそこまで浸透している状況とは言えない。その理由は、「ユーザーがスマートスピーカーを使い続けることにメリットを感じる”キラーアプリケーション”がまだ存在しない」ことだと砂金氏は指摘する。

そこでLINEは、ターゲットの一つとしてクルマを考えているという。クルマを運転するドライバーは、スマートフォンを使うことはできない。そこで、Clovaを通じてハンズフリーでコンテンツを操作できるしくみがあれば、ユーザーのメリットは大きい。