北海道テレビ放送株式会社(以下、HTB)は、2024さっぽろ雪まつりの一環として、旧札幌停車場である雪のHTB広場で、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下、NICT)、NTTアドバンステクノロジ株式会社、神奈川工科大学、池上通信機株式会社と共同で、超広帯域映像伝送実験を行い、先端ネットワーク技術・映像配信実験とリモートプロダクション・遠隔運用実験に成功した。
この実験では、 NICTが運営する超高速研究開発ネットワーク「JGN回線」を活用し、札幌と秋葉原間にコミュニケーション基盤「IOWN」構想の主要技術である「Open APN」を構築。JGNとの伝送遅延差の測定と過負荷試験を実施した。
さらに、GigE規格の市販カメラ「RDMA」を用いて、4K非圧縮・低遅延・長距離映像を配信し、低遅延の測定と双方向のコミュニケーションへの影響を確認した。
加えて、8K-3D映像処理と22.2ch音声伝送による高臨場感通信や、IPを用いた番組制作システムの標準技術「NMOS」のAPI評価に成功した。
また、リモートプロダクション・遠隔運用実験では、便利性向上などの付加価値提供が可能な放送システムのIP実用化を目指した。
具体的には、AMWA NMOS国際技術勧告に基づいた制御技術を超広域に展開し、東京と札幌の各拠点に配置するRDSレジストリに対し、階層型RDSとフィルターAPI機能を使用したスケジューラの作成とリソースの最適配置に成功した。
他にも、IPリモートプロダクションの中核技術の一つである超高精度時刻同期(PTP)を用いて、超高精度の許容範囲である1μs(マイクロ秒:100万分の1秒)以下を確保した長距離伝送および遅延補正実験にも成功したことを発表している。
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