世界のスマートホームの現状
IDC Japanの世界のスマートホームデバイスの出荷に関する予測によると、2019年のスマートホームデバイスのグローバル市場は前年比23.5%の成長、8億1,500万台の出荷が見込まれている。
そして2023年には出荷台数が世界全体で13億9,000万台以上に達すると予測され、5年間の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は14.4%だとしている。
この成長を牽引しているのは、スマートTV、スマートスピーカー、カメラ、ドアロック、ドアベルなど、家庭におけるコネクテッドデバイスの普及だという。
2019年第1四半期スマートスピーカー出荷台数の1位はAmazonで、次いでGoogleという結果だ。米国2社に続くのが中国企業のAlibaba、Baidu、Xiaomiで、3社の総出荷台数はAmazon、Googleを総出荷台数を超えており、いずれも中国国内市場に特化している。
国内でも成長領域と予測
一方国内でのスマートホームの普及率はどうだろうか。
富士キメラ総研による国内の2018年度のスマートホーム市場総調査では、「プラットフォームサービス」「個別サービス」「スマートコアデバイス」「スマートルーム」「スマートキッチン/サニタリー」「スマートウェルネス」「スマートセキュリティ」「技術/プラットフォーム」の8カテゴリー、45品目を対象とし、市場規模推移、製品・サービス化動向、技術動向などの調査及び、参入企業各会社の今後の事業展開におけるマーケティングデータより、2017年から2025年までのスマートホームの推移を示している。
2018年時点の3兆936億円という規模から、2025年には3割近くの拡大が見られ、市場規模は4兆240億円まで伸びると予測されている。
市場の大半はスマートコア(スマートフォン、タブレット端末、ノートPCなど)であるが、成長率はほぼ横ばいか、伸び悩みの予測が立てられている。
次いでルームエアコン、照明、ロボット掃除機、スマートスピーカーなどのスマートルームは2025年に向けて拡大していくという予測だ。

スマートコアの伸び悩みの原因としては、ある程度行きわたっていて、複数台所有、もしくは買い替えの場面でしかデバイスが購入されないからだと思われる。
スマートホーム・デバイスに関しては、種類の多さと所有率の低さから、まだまだ成長していく領域だと考えられる。
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