独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、鉄道・運輸機構)、清水建設株式会社、KDDI株式会社は、清水建設が建設中の北海道新幹線渡島トンネルで、Starlinkを活用したauの通信エリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を使用し、4G LTEの通信エリア化を実現したと発表した。
昨年12月、3者は「Satellite Mobile Link」を使用して、渡島トンネル坑外の工事現場の通信エリア化を行った。
しかし、トンネル坑内のセルラー通信のエリア化ができておらず、特に重大事故の発生リスクが高いトンネル掘削の最先端箇所(以下、切羽)での緊急連絡の難しさや、切羽掘削面の確認を坑外と行うための移動環境の悪さなどの課題があった。
そこで今回、トンネル坑外の通信エリア化に使用した設備から、光ケーブルで4G LTEのアンテナをトンネル坑内に延伸し、通信環境を構築した。「Satellite Mobile Link」によるトンネル坑内対策は、Wi-Fiによるエリア化と比較して設置機器数が少なく、設置コストを1/3に抑えることが可能で、保守メンテナンス性が高いことが評価され、本格導入に至ったのだという。
「Satellite Mobile Link」を採用したことで、最小限の設備で約4キロメートルの範囲に通信環境を構築し、切羽付近も含めたトンネル坑内で緊急通報を含めた音声通話や、データ通信が可能となった。
これにより、地山変状などの緊急対応時の関係者との連絡や、電子図面の活用による施工管理、映像伝送による施工立会の遠隔臨場などが可能となった。

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