1月26日、「IoTの実機・デモ・事例」を実際に見ることができる展示会とセミナー、ニフティ主催「IoTの「T」が見れるでShow!」のレポート第2弾。
・第1弾レポートはこちら:エデュケーショナルロボットRomo、360°カメラTHETA、Pepperなど、ニフティ主催「IoTの「T」が見れるでShow」レポート
ぷらっとホーム、小型サイズのIoTゲートウェイ
去年の2月に発売されているOpenBlocksシリーズは、センサーからの情報を収集・加工・伝送できるIoTゲートウェイだ。
DoCoMo、ソフトバンクの3G、Wi-Fi、Bluetooth対応のモデルや、イーサネットポート、Wi-SUN、EnOceanなども追加可能なモデルもある。Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)は省電力の無線通信規格で、東京電力のスマートメーターと家の中のホームゲートウェイを結ぶ通信方式に使われているため、HEMS利用も可能になる。
EnOceanは自己発電型の無線技術。つまりバッテリーレスなわけだが、どうやってバッテリーレスが実現しているかというと、わずかな振動や光をハーベスト(収穫)し、エネルギーに変換しているのだ。建物の管理などに電源や電池がいらないため、IoTの世界では非常に注目されている。
このOpenBlocks IoT Familyでは有線、無線どちらからもデータを取得することができ、手のひらサイズのコンパクトさでこのまま壁にかけることもできる気軽さだ。
最近の事例としては、兵庫県伊丹市で1000カ所にカメラとビーコンの受信機をつけたシステムを電柱につけて、2016年1月から稼働し、動線管理や見守りのために使われている。月400円のサービスで、子どもや老人にBeaconタグに持たせると、どこを歩いたかなどがわかる。

ブース担当者によると、Beaconの受信機としては国内でトップクラスに使われているという。他社のAWS IoTやIBM Bluemixなどのクラウドサービスとのデータ通信にも対応し、ノンプログラミングで操作できる。
オムロンの環境複合センサ(コンセプトモデル)
オムロンのブースでは、コンセプトモデルの環境複合センサが展示されていた。温湿度、絶対圧、照度、UV、加速度のセンサ、マイクロフォンが搭載されているので、これひとつあれば環境データはほとんど取得できる。

もともとオムロンは、スマートフォンや活動量計などに入っているMEMS絶対圧センサを開発しており、例えば階段をのぼる際に歩数を計測するだけではなく、どれだけのぼったか見ることで高精度に消費カロリーを計算することができる技術がある。
その技術をよりIoT化し、末端のデータを取得していくためにパッケージングしたのが、今回のコンセプトモデルだという。まだ実証実験の段階だ。
用途としては、920MHz帯無線モジュール(長距離)を搭載した商業施設などで使えるモデルと、小型のウェアラブルなどに使えるBluetooth搭載のモデルの2種類がある。

ブース担当者によると、全てセンシングできるセンサーがあったらいいのではないか、という想いから開発した。オムロンのセンサー事業部としてはコンシューマー向けのプロダクトは主の領域ではなく、模索しながら進めているという、
沖電気 SmartHop

工場内の設備稼働監視や、太陽光の発電監視、日産自動車の自動搬送車の制御などで使われているのが、沖電気の無線ユニットSmartHop。
ブース担当者の話によると、この無線ユニットは長距離の920MHzであることがポイントで、マルチホップの通信の信頼性、大規模なネットワークを作った時の信頼性を重視して開発しているという。
さらにモジュール型のモデルを利用し、ベンダーが開発した機器も増えてきているので、マルチベンダーでIoTソリューションを作ることができるのが特徴だ。工場や社会インフラなど、費用対効果の高いBtoB向けでビジネスを始めている。

ユビキタス社 デバイス用プロトコルスタック
デバイス用プロトコルスタックはTCP/IP、SSL、HTTP、MQTTなどのIoTで必要な通信プロトコルが利用できる。有線・無線LAN環境、HD-PLC環境、いずれでも対応可能。
ユビキタス社はdalchymia(ダルキュミア)IoTプラットフォームもあり、IoTサービス実現に不可欠な認証、データ収集/参照、可視化、CRM連携、遠隔監視/制御の機能をWebAPIで提供する。
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