空港や整備などの現場では、遠隔作業支援などの取り組みが行われてきたが、通信環境における通信速度や容量の課題から、簡易的な作業支援に留まっていた。
日本航空株式会社(以下、JAL)と株式会社KDDI総合研究所およびKDDI株式会社は、昨年、共同で次世代移動通信規格「5G」を用いた実証実験を実施しており、今回第2弾として、航空機整備の遠隔作業支援などに関する以下2つの実証実験を行う。
- 4K解像度の映像を用いた、整備作業の遠隔業務支援(トップ画像)
整備士が出発準備中の航空機付近や格納庫などで行っている作業(細かい部品が多く使用された電子部品の解体や組立作業)を、離れた場所にいる指示者が確認・指示を行うことを想定した実証実験を行う。今回は、細かい部品が多く使用されている電子部品の解体や組立の指示を、指示者が映像を確認しながら円滑に実施できるかどうかの検証を行う。なお、同実証実験では、KDDI総合研究所が開発した4K映像伝送に対応したAR遠隔作業支援システムの検証もあわせて実施する。 - 8K解像度の映像を用いた、同一拠点内での整備作業支援
事前に格納庫内で撮影した航空機の外観映像を使い、同一拠点内の8K映像の伝送速度の検証を行う。将来的には高解像度の映像を活用した目視検査への活用などについて、検証を進めていく方針だ。
同実証実験で、JALは航空機設備業務などに関する方針やユースケースの提供を行い、KDDI総合研究所は5Gの無線特性を生かした独自の技術開発、KDDIは5G環境の提供を主に行う。
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