富山めぐみ製薬株式会社は、株式会社ネクスタが提供する生産管理クラウド「SmartF」の導入および、それに伴う業務改善コンサルティングを通じて、製品管理体制の最適化と現場業務負荷の改善を達成したことを発表した。
富山めぐみ製薬は、「ケロリン」シリーズなどを製造・販売しており、生産計画に基づいた発注業務の実現を目指し、20年以上にわたり運用してきた在庫管理システムの見直しを検討していた。
従来のシステムでは、将来在庫を正確に把握することが難しく、担当者がExcelデータとシステム情報を突き合わせて手作業で発注量を算出する必要があった。
このプロセスは確認漏れや判断ミスを誘発しやすく、結果として発注ミスや不要な残業時間の発生に繋がっていた。
特に、発注から納品までのリードタイムが長い原材料の管理においては、欠品リスクが常に課題となっていた。
また、発注業務が特定の経験豊富な担当者に集中し属人化していたため、業務の継続性や負荷分散の観点からも改善が急務となっていた。
こうした背景から、「SmartF」の導入と、それにあわせた業務フローの抜本的な再構築に踏み切った形だ。
「SmartF」は、140件以上の機能を有するクラウド型の生産管理システムだ。
今回、富山めぐみ製薬が「SmartF」を導入したことで、従来、手作業で行っていた生産計画と在庫情報の照合、および将来在庫の算出が自動化された。生産計画と連動して将来の在庫状況がリアルタイムで可視化され、発注判断に必要な情報が把握可能となり、欠品リスクを低減したのだという。
また、これまで発注業務は経験と勘に頼りがちだったが、「SmartF」によって必要な情報がシステム上で共有されるようになり、標準化が促進されたのだという。
これにより、特定の担当者でなくとも適切な判断が可能となり、複数人での業務分担を実現。従来、一度の発注作業に約3時間を要し、残業の原因ともなっていたが、業務効率化により残業時間も削減された。
さらに、手作業による見落としが主な原因で年に数回発生していた発注ミスや漏れは、「SmartF」により発注タイミングと必要数量がシステムによって自動的に管理されるようになった。実際に発注ミスは0件になったとのことだ。
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