これまで、道路や交差点での交通量調査や駐車場における入退の確認、工場や倉庫への車両進入の検知などの多くは人が目視により行なっていた。しかし、人手不足が深刻化する中、AIや映像認識技術などの人手に頼らない、ICTを利活用した仕組みが求められている。
NECソリューションイノベータ株式会社は、車両や歩行者の移動経路や停止時間等の分析を行う「FieldAnalyst for Vehicles」を提供開始した。
同製品は、物体識別技術および移動体分析技術により、道路などに設置したカメラから車両を検出し、普通車、バス、トラック、バイクなどの種別ごとに通過する車両台数のカウントや、走行・停止の判別、車両の移動経路の分析を行う。また同時に、移動する人物を検出し、横断歩道を渡る歩行者などの人数をカウントする。
こうした情報を基に、渋滞解消に向けた取り組みに役立てることができる。例えば、自治体では渋滞原因の分析やこの解消に向けた施策の検討に役立てることが可能になる。また、工事を請け負う建設業者では、工事の際の迂回路の設定・誘導をはじめ、効率的な工事計画の立案につながる。
また、ナンバープレート認識技術により、商業施設やイベント会場などの駐車場に設置したカメラ映像から、入退場する車両のナンバープレート情報を検出する。入場車両を正確に把握することで施設や会場における混雑緩和につなげるとともに、レンタカーや県外車両等を識別することで、来場者の属性に合わせたイベントの立案に役立てることができる。
さらに、滞在時間を把握することで、長期間停車している違法駐車などの車両を認識することが可能になる。また、企業や公共施設などに入退場する車両のナンバープレート情報から、事前登録車両のスムーズな入場、未登録車両の進入防止にも役立てることができる。
同製品の販売価格は80万円で、導入費およびカメラ、GPUを搭載したPCなどは別途必要となる。
今後NECソリューションイノベータは、3年間で40社・団体への導入を目指すとしている。
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