コマツによる人の作業の可視化
二番目はコマツ生産本部生産技術開発センター・溶接結合グループ溶接ロボット開発チームの加茂野亨氏より、溶接工程における人の作業の可視化について発表があった。
コマツ・加茂野氏は、まず溶接工程における労働者不足などの課題に対応するため、同社で作業のロボット化を進める計画が立てられたことを説明した。
ロボット化のためには現状の作業状態を可視化することが必要だが、センサーによる電気信号の抽出を行ったところ、クレーン作業や溶接トーチを持った作業については信号が検知できないという問題が起こったという。
そこでコマツは人の作業を低コストで可視化する方法を再検討し、各センサー技術の調査を行った結果、スマートウォッチとビーコンを使用したセンシングを行うことにした。
まずは作業員にスマートウォッチを装着させ、トーチの持ち上げの有無、クレーン操作の有無を測定し、アドバンテックが提供するソフトウェアによってスマートウォッチのデータを変換処理したという。

上記の流れにより「以前は50%しか検知できなかったクレーン作業・トーチ溶接の信号を、80%まで検知することができようになり、作業員による作業時間のバラつきを発見することが出来た」とコマツ・加茂野氏は述べた。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。