農林水産省によると、近年の日本の食品ロスは年間600万t、そのうち食品製造業や食品卸業など事業系食品ロスは324万tとされており、食品廃棄量を削減することは業界にとって重要な課題となっている。
そうした中、ハウス食品株式会社は、日本電気株式会社(以下、NEC)の協力のもと、ハウス食品・ハウスウェルネスフーズ株式会社・サンハウス食品株式会社の3社が従来から利用してきた、需給・生産管理システムを担うサプライチェーンマネジメントシステムを2021年4月に統合し、共通基盤による全体最適な運用を開始した。
今回の共通基盤では、3社それぞれ活用していたNECの生産管理システム「FlexProcess」を統合し、NECのAIを活用した「需給最適化プラットフォーム」と組み合わせ、全国の各エリア・各倉庫ごとに、傾向の違う商品の出荷数や販売数などを予測する、数万に及ぶ予測モデルをAIが作成する。
「需給最適化プラットフォーム」では、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つである「異種混合学習技術」を活用しており、多種多様なデータの中から規則性を自動的に発見し、その規則に基づいて状況に応じた最適な予測が可能。
これにより、販売動向に影響を与える様々なデータやノウハウを組み合わせて解析することで、需要予測の精度向上を実現し、過剰在庫・欠品の削減にもつなげることができる。
また、今回の共通基盤では、市場の変化に対応するため、定期的に需給予測や生産計画などを見直すことで、サプライチェーン全体の最適化を行っていくとしている。
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