村田機械株式会社は、クラウドベースのIoT統合型製造実行システム「Information Organizer」を開発し、ムラテックフロンティア株式会社を通じ、7月12日より販売を開始する。
「Information Organizer」は、様々な工場設備をIoTでつなぎ、ヒト・モノ・設備を最適管理するクラウド型製造実行システム(MES)だ。
村田機械が社内で開発・運用してきたシステムをクラウド化し、今回製品化された。
工場内のIoT設備など、現場から収集した様々なデータをクラウドのデータベースに集約して見える化する。
これにより、生産進捗のリアルタイム管理やIoT設備の稼働監視、人員配置の最適化などのコンポーネントから構成され、必要な機能だけを選択できるのが特徴だ。
業務環境に応じてシステムを最適化するカスタマイズにも対応可している。
また、通信規格が異なる様々な工場設備のデータ取得を実現する、エッジコンピューティング領域のオープンソフトウェアプラットフォーム「Edgecross」に対応しており、マルチベンダーの工場設備や各種センサから稼働データを収集することができる。
さらに、日報や検査記録などの現場帳票を、ノーコードでアプリ化してスマホやタブレットで入力・記録することが可能だ。
なお、ムラテックフロンティアでは7月12日より開幕の「第7回 プレス・板金・フォーミング展 MF-TOKYO2023」にて、「Information Organizer」を出展する。
「Information Organizer」の主なコンポーネント
モノの管理
生産進捗のリアルタイム管理
標準作業時間や勤務時間、生産投入予定や工程完成実績など、工場内で生まれる様々な業務実績データを、クラウドのデータベースで一元管理し、生産進捗をリアルタイムで更新する。終了予測を明示することで、遅れが発生してい他場合、対策を講じることができる。
サプライチェーンを一元管理
委託工場の工程進捗や内職者の勤務実績、デポ倉庫の在庫状況など、複数にまたがる製造現場のデータをクラウドで一元管理することで、サプライチェーン全体の動きがリアルタイムに把握できる。
受発注業務を一元管理
取引先との内示・発注、納期確認、出荷・検収、支払・請求といった受発注業務を、クラウドで一貫して完結することができる。
図面管理・かんたん検索
図面や見積書などの業務文書に、納期や寸法、取引先、金額といった属性情報を付加してクラウドに保存することで、必要な文書をキーワードですぐに検索することが可能。
ヒトの管理:人員配置を最適化
事務所から遠隔で工場内の作業者配置を一覧で確認することができる。各作業者の作業スキルや3H(初めて・変更・久しぶり)情報も可視化し、ドラッグ&ドロップ操作で配置変更することが可能。
設備の管理:工場内IoT設備の稼働監視
オープンソフトウェアプラットフォーム「Edgecross」に対応し、多岐にわたる工場設備の稼働データを収集してリアルタイムで監視することができる。トラブル時対応の事後保全に加え、蓄積データの見える化により、再発防止やメンテナンスの効率化など、予防保全にも活かすことができる。
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