ダイキンとSIRCが防爆エリア向けIoTセンサを共同開発、年間4,000時間以上の点検業務を効率化

化学プラントでは多くの工数を要するため、計器類のIoT化による効率の向上が求められているが、化学プラントでは可燃性のガスや液体を取り扱っている場合があり、電子機器から生じる火花等によって火災や爆発を防止する「防爆」認定を受けた計器やセンサ類を使用する必要がある。

そのため、「防爆」用の特別な工事が必要で、計器やセンサの設置コストが通常より高額になるという課題があった。

そこでダイキン工業株式会社と株式会社SIRCは、化学プラントなどで火災や爆発の危険性がある「防爆」エリアに設置されている計器類のIoT化を実現し、点検業務の効率化と安定操業を目指す「防爆対応IoT角度センサユニット」を共同で開発し、2024年3月よりSIRCから社外に向けて販売が始まった。

両社は、2022年の資本業務提携より、ダイキン淀川製作所の化学プラント内で、SIRCが開発した「防爆対応IoT角度センサユニット」の検証作業を進めていた。

この新たなセンサは、本質安全防爆のため、従来の耐圧防爆に比べ小型軽量であり、防爆エリア内で使用可能な安全構造を有しているほか、高頻度データ更新(10秒)で電池寿命5年という特徴を持つ。

防爆エリア内の既設稼働中の圧力計や温度計など、機械式アナログ1針メータに後付け設置することで、計器の針の角度をセンサが読み取り、PLCや汎用的なPIMS(プラント情報システム)へ数値の自動送信と蓄積が可能だ。

今回、淀川製作所の化学プラント内の約320カ所にSIRC製センサを導入し、年間4,000時間以上の点検に関連する業務の効率化を実証した。

加えて、リアルタイムに計測データを取得できるようになったことで、プラントの異常停止等のトラブルを未然に防止し、安定操業にも貢献しているほか、蓄積したデータによるプラント運転の改善も期待されている。

ダイキンは今後、国内の他工場にもSIRCのIoTセンサの導入を進める予定だ。またSIRCは、今回の協業で開発・実用化したセンサを、防爆対応の通信機器も含めたソリューションとして国内外の市場への展開するのだとしている。

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