日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は、キリンビール株式会社(以下、キリン)の製品製造において、原料の流通から製造過程の情報を見える化するため、IBMのブロックチェーン・ソリューションである「IBM Supply Chain Intelligence Suite」を活用し、トレーサビリティー・プラットフォームの導入を支援した。
今回製造過程の見える化を行ったのは、キリンの新シリーズ「キリン 氷結mottainai」の第1弾として、5月に発売された「キリン 氷結mottainai 浜なし(期間限定)」だ。今回、日本IBMは、同製品の原料となる果実の生産者組合から、商品の製造に関わる企業までの情報を見える化する果汁のトレーサビリティー・プラットフォームの構築と導入を支援した。
同プラットフォームは、「IBM Supply Chain Intelligence Suite」のモジュールである「IBM Blockchain Transparent Supply」を活用しており、今回の商流の記録に加えて、運搬におけるGHG排出量、再生可能エネルギー調達に関する証跡を含む、サステナビリティーに関連する取り組みの証明書類などの情報をブロックチェーン上で連携することが可能だ。
またキリンは、新シリーズ「氷結mottainai」の発売に合わせて、果実のフードロス削減および農家支援につながる「氷結mottainaiプロジェクト」を開始した。
これにより、規格の問題で青果販売できず、廃棄される予定の果実を商品に使用することで、フードロスを削減する。また、商品の売り上げ1本につき1円を果実農家へ寄付するとともに、さまざまな地域特産の果実を使用することで、日本全国の果実農家の支援に継続的に取り組む計画だ。
今後キリンは、ブロックチェーン上の情報を活用し、消費者が果実農家を直接支援し、消費者からの支援に対して活動結果を伝えられる仕組みの実現を目指すとしている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。