北海道江差町で行われる「江差・姥神大神宮渡御祭」は、370余年の伝統を持つ祭りとして知られ、北海道指定無形民俗文化財にも指定されている。毎年8月9日~11日の3日間、武者人形、能楽人形、文楽人形、歌舞伎人形などを配した13台のヤマ(山車)が町内を練り歩く。
今回、エコモット株式会社とKDDI株式会社は、江差・姥神大神宮渡御祭において、町内を練り歩く神輿や山車の現在の位置情報を配信する「江差・姥神大神宮渡御祭 山車ロケーションマップ」へ技術協力することを発表した。
神輿や山車にハンディ位置情報デバイス「HLP-200」を設置することにより、デバイスが準天頂衛星システム「みちびき」から測位した位置情報をKDDIの提供するIoTプラットフォーム「KDDI IoTクラウド Standard」に送る。利用者は「北海道江差町の観光情報ポータルサイト」にスマートフォンなどからアクセスすることで、神輿や山車の現在位置を把握することが可能となる。
HLP-200は、省電力性能と安価な通信コストが特徴のLTE-M通信に対応し、小型軽量ながらバッテリーによる長期間の位置情報収集を可能とする。本体の目立つ位置に配置されたボタンは、緊急通報や任意の位置情報送信など、能動的アクションを割り当てることで、デバイスの状態を視覚的に示すLEDインジケータの点灯と組み合わせて様々なサービスへの応用が可能となる。
また、ユニバーサルデザインを採用した筐体は付属の防水ケースにより生活防水(IPX5)対応となっており、nanoSIMスロットや充電・メンテナンス用MICRO USBポートなど汎用インターフェイスを採用している。
なお、エコモットは、北海道衛星データ利用ビジネス創出協議会の会員であり、みちびきの活用を検討する「みちびきワーキンググループ」へ参加し、みちびきを活用した積極的な事業化に取り組んでいるという。
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