より良いライフスタイルを目指してスマートデバイスを応用した家電を開発するイノベーションカンパニー Netatmo(ネタトモ)社は、3,000万ユーロの資金調達を完了したことを発表した。
今回の資金調達は、電気及びデジタルの基盤構築に特化したグローバル企業Legrand (ルグラン)社、及び、従来からの株主Iris Capital (アイリス・キャピタル)社、Bpifrance(BPIフランス)社の「Programme d’Investissements d’Avenir(未来の投資プログラム)」で管理されているAmbition Numérique(アンビション・ニュメリーク)ファンド、並びにC4 Ventures (C4ベンチャーズ)社の創立者兼CEOのPascal Cagni(パスカル・カーニ)氏が主導した。
Fred Potter(フレッド・ポッター)を含むNetatmoの創立者は、引き続き大株主となる。
この資金調達は、2011年の創立以来、スマートホーム産業で開発を続けるNetatmo社の強力で急速な成長を支えるものとなる。
Netatmo社の創立者兼CEOのフレッド・ポッターは次のように述べている。
「クオリティの高い製品により、フランス国内および国際市場において売り上げが伸び続けています。この素晴らしい業績は、アプローチの適性とチームの卓越した能力を証明するものです。この度、Legrand社を新たに株主として迎えたこと、また従来からの株主の皆様が、Netatmo社のブランドと製品への信頼を再び示してくださったことを誇りに思っております。今回の資金調達により、我が社は世界的成長を加速し、スマートホームのための高度で革新的なデバイスの開発を継続していきます。」
Legrand社の、Netatmo社への投資は、同社が「モノのインターネット(IoT)」の展開を加速化することにより、スマートビルディングという新興産業分野で、Legrand社を重要なプレーヤーとして位置付けるという同社の戦略に合致している。この戦略は「Eliot[*1]」プログラムによるものだ。
Legrand社の会長兼CEOであるGilles Schnepp(ジル・シュネップ)氏は次のように述べている。
「家庭用コネクテッドデバイスの分野でフランスのベンチマークであるNetatmo社が堅調な成長を継続するための資金を提供できることを大変誇らしく思っております。今回の資本提携は、事業用と一般家庭用において、相互運用性のある電気及びデジタルのインフラ製品の開発において将来的な両社のコラボレーションにつながる可能性があります。」
Netatmo社は、イノベーションの開発能力で定評がある。その製品は、欧州、米国及びアジアで販売されている。
現在市販されているスマートホーム製品:
– スマートフォン用ウェザーステーション:世界170か国で、屋内屋外の環境をモニターしている。
– スマートフォン用サーモスタット: フィリップ・スターク(Philippe Starck)が設計したもので、消費者は、家庭の空調を最適化しながら、光熱費用を平均37%[*2]節減している。(日本未発売)
– ウェルカム:スマートホームセキュリティカメラで、カメラに映った顔を認識し、ユーザーの電話に通知する。
Netatmo社の技術は、OEM企業にも販売している。
■「Programme d’investissement d’avenir (未来への投資プログラム(FIP)」について
「未来への投資プログラム(FIP)」は、470億ユーロの資金拠出を受け、明日のフランスのための以下6つの主要戦略領域に、2010年より既に330億ユーロを投資している。
– 高等教育と訓練
– 研究とその価値評価
– 産業近代化
– 持続可能な成長
– デジタルエコノミー
– 保健医療とバイオテクノロジー.
「未来への投資プログラム(FIP)」は、フランス総合投資委員会(Commissariat Général à l’Investissement , CGI)が主導している。
[*1] このプログラムの一環として、ルグランは、コネクテッド製品群の数を2014年の20から2020年までに40に倍増、更に2014年時点で2億ユーロを上回るコネクテッド製品の売上については、2020年まで年間平均成長率二桁維持という野心的な目標を立てている。 [*2] 2014年11月から2015年3月の期間のNetatmoのサーモスタットのユーザー調査結果を、同期間のサーモスタットを使用しない、あるいはプログラムできないサーモスタット使用(一定温度に暖房)の場合と比較。
【関連リンク】
・Netatmo
・Legrand
・Iris Capital
・Bpifrance
・C4 Ventures
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