株式会社桑原は、イメージテック株式会社、株式会社システム計画研究所/ISPとともに、「AI画像認識技術を活用した、X線検査画像によるAI異物判定システム」を協同開発し、サービスブランド「FASHION DOCTOR」として販売を開始した。
今回開発された「FASHION DOCTOR」は、AI学習したAI検査モデル(AI異物検知頭脳ファイル)が、混入した異物の箇所をピンポイントで表示提案し、ビープ音でも通知してくれるシステムだ。
イメージテック製のX線ラインセンサ(第3世代センサ)を搭載したX線検査機に、専用のプログラムとAI画像処理用の高性能画像ボード(GPU)を搭載している。
X線検査機が撮影した画像(モノクロ)データは、システム計画研究所/ISPのAI外観検査ソフトウエア「gLupe」をベースに、X線検査機用に専用開発した「gLupe X-Ray Inspector=AIDくん」上にて、桑原が蓄積作成した「AI学習データ(AI異物検知頭脳ファイル=標準AI検査モデル)」が異物を検知し、異物位置をピンポイントでディスプレイ画面上に矩形で囲み表示、ビープ音を鳴らす。

なお、桑原が作成した「AI学習データ」は、「約400点以上の標準異物群」と「標準の検査物(アパレル製品、バック、靴など)」から撮影したX線画像を、専用の開発ソフトでAI学習を行い、独自に生成された「初期AI検査モデル」に、桑原内で検査を実施した7万点(2023年7月時点)以上の実検査画像から選択した教師画像データから、継続してAI学習を積み重ねて生成された「標準AI検査モデル」が使用されている。
また、AI学習には、AIが自らAI学習を自動的に行う機能を採用せず、X線検査員の視点を持ったAIオペレータによってAI学習が行われている。
表示ディスプレイは、撮影角度0度20度別に表示する通常のX線検査画像2画面とは別に、AI異物検知表示用専用画面も角度別に2台用意されており、元の検査画面とAI判定画面を比較することができる。

さらに、4台のディスプレイは全てタッチパネル機能を搭載し、ピンチイン、ピンチアウト操作により画面の拡大縮小、移動操作が可能だ。
提供形態は、サブスクリプション契約方式にて実施し、必要に応じて顧客独自のAI検査モデルの生成提供を行うとのことだ。
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