東京建物株式会社とMetCom株式会社は、屋内測位技術と垂直測位サービス「Pinnacle」を組み合わせて、ビル内の管理員の位置を三次元で捕捉する実証実験を実施し、誤差1mレベルで把握することに成功した。
今回の実証実験では、スマートビル管理システムと三次元位置情報を、管理員のスマートフォンのアプリケーション内で連携させた。
利用されたスマートフォンのアプリは、水平測位と垂直測位の組み合わせて開発されており、高精度三次元測位を行うことができる。
このアプリには、屋内測位エンジンであるadd3が利用されており、東京建物日本橋ビルの地下1階から2階にかけて、合計22ヶ所にWi-Fiアクセスポイントを設置した。

さらに、この高精度三次元位置情報を、スマートビル管理システム「Dynamic Building Matrix」(以下「DBM」)に取り込み、区画表示された領域のどこに管理員がいるかをリアルタイムにマッピングして表示した。

管理員は、地下1階から2階までの各フロアで色々な位置を歩き回り、スマートフォンアプリ上とDBMでそれぞれ歩行の軌跡をリアルタイムで表示させた。その結果、実際のビル管理員の位置と、スマートフォンアプリおよびDBMで表示された位置は、誤差1mレベルに収まることが確認された。

なお、今回実証実験が行われた東京建物日本橋ビルでは、2020年12月よりDBMを利用し、ビル内の状況や点検業務、空気環境といったビル管理に必要な情報をデータ化してクラウドで管理している。
将来的には、MetComがまち全体をカバーする形で無線基地局を設置することで、建物内にWi-Fi アクセスポイントといったインフラ設備を設置することなく、高精度三次元位置情報が取得できるようになる予定なのだという。
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