COMPUTEX TAIPEI 2015のメイン会場 Nangang Exhibition Hall で、大きい面積を占めていたMicrosoftブース。
そこで展示されていた、センサー技術とマイクロソフトのクラウドサービスAzureを組み合わせたIoTソリューションについてインタビューした。
アパレルIoT「Smart clothes hanger(スマートクローズハンガー)」デモンストレーション
展示の流れとしては、陳列されている洋服を消費者が選ぶ。そして、陳列棚から取り出すとセンサーが取り出されたことを認識し、プラズマディスプレー上に該当商品のコーディネートや、あわせて買いたいもの、価格などが表示される。
これで、消費者は潜在的な購買意欲を顕在化させていくというものだ。
さらに、店舗のバックヤードでは、どの商品がどれだけ手に取られたか?を集計する管理端末があり、リアルタイムでどの商品をピックアップすべきか?などがわかるようになっている。
具体的なデモンストレーションを見てみよう。
服を選び
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![Microsoft IoT](https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2015/06/IMG_10191.jpg)
リアルなリターゲティング広告というイメージだろうか。
デモンストレーションでは、選んだ服がそのまま広告として表示されたが、例えば、リゾートワンピースを手に取った顧客に、ビーチサンダルや水着を一緒に提案できれば客単価アップを期待できる。
![Microsoft IoT](https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2015/06/IMG_1035.jpg)
さらに、タブレットには店頭での商品が手に取られている状況について分析したものが表示された。
![Microsoft IoT](https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2015/06/IMG_1023.jpg)
手に取ったが結局買わなかった洋服がわかったり、売れ筋が目に見えてわかることで、店員もどう顧客に接するべきか、店内をどう見せるか、論理的に考えていくことができるだろう。
さらに、このデータはインターネットにのり、Azure上に展開される。
例えば、アパレルブランドの本部は、その情報を瞬時にみることができ、店舗に適切な指示をだす手助けをする。
「Smart clothes hanger(スマートクローズハンガー)」の仕組み
どういった仕組みになっているかというと、ハンガーの裏側にシール状の非接触タグが貼られていて、このタグの位置や情報を、洋服の下に置いてある読み取り装置が手に取られたかどうかを検知する。そして、その情報を無線LANでネットワークに飛ばしている。
![Microsoft IoT](https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2015/06/IMG_1068.jpg)
![Microsoft IoT](https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2015/06/IMG_1070.jpg)
このセンシング技術を起点として、ハンガーにかかった洋服を顧客が手に取ると、ディスプレイに広告が表示されたり、店内での顧客の行動を分析したりすることができるのだ。
この手のソリューションは以前からあったが、Azureとの連携で、ビジネスインテリジェンスツールとしての展開を見ていると思われる。
しかし、タグの読み取り装置が小さくなり、低消費電力化がすすみ、店舗中に置かれるようになっていかいないとこのソリューションは日の目を見ない。
ただ、IoTによって、これまで店員の経験が全てであった店頭オペレーションに、こういったデータ収集とディープラーニングの仕掛けが加わることで、未来の店頭は今と異なったものになる。
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