「ウォークスルー決済」を体験
次は、「ウォークスルー決済」の体験コーナーを紹介する。
商品にはすべて電子タグ(RFID)が貼付されている。その商品を買い物袋(ローソンのエコバッグが配られた)に入れて出口へ向かい、スマートフォンのアプリ画面に表示されるQRコードを読み取り機にかざす。
そして、7秒以内に商品を入れたバッグをRFID読み取り用の専用レーンに通すことで、自動的に決済が行われる。レシートはアプリから確認できる。
来展者は事前にアプリをダウンロードし、クレジットカードの登録などを行っておけば、実際に買い物をすることが可能だ(商品は3点まで。また今回のデモの場合、RFIDタグのシールは出口で回収される)。
「ウォークスルー決済」の実用化に向けたカギはRFIDタグの普及にある。現実的には、RFIDを貼付する分だけ商品の仕入れ価格が上がるために、店舗側として簡単に導入するわけにはいかない。RFIDを導入するメーカーが増えればコストも下がり、実現に近づくと期待される。
「今回の展示を体験して、RFIDタグはやっぱり必要だ、RFIDタグが普及した社会はすばらしい。そう思ってくれるようなきっかけになれば嬉しい」と株式会社ローソン 経営戦略本部 オープン・イノベーションセンター マネジャーの宮田尚武氏は説明する。
「ウォークスルー決済」のシステムは、マイクロソフトのIoTプラットフォーム「Microsoft Azure」によって構築されているという。また、使われているRFIDタグはサトーホールディングスが提供。商品にRFIDを貼付する自動機械は大王製紙グループのダイオーエンジニアリングが提供している。
このようにさまざまなパートナー企業と創られたローソンの「未来型コンビニ」が、IoTによるビジネス創出の可能性を強く感じさせてくれる。
【関連リンク】
・CEATEC JAPANのローソン紹介サイト
・デンソーウェーブ(DENSO WAVE)
・ダイオーエンジニアリング(DAIO ENGINEERING)
・ContinUse Biometrics
・ドリコス(dricos)
・ショールーム(SHOWROOM)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。