鹿島・トヨタ自動車他、光ファイバセンサを埋め込んだスマートロードの開発に着手

鹿島建設株式会社(以下、鹿島)は、トヨタ自動車株式会社、株式会社NIPPO、東京都市大学、カリフォルニア大学バークレー校と共同で、センシング機能を有する道路「スマートロード」の開発に着手したことを発表した。

5者は、鹿島の技術研究所敷地内に、光ファイバセンサを埋め込んだ試験舗装フィールドを構築した。光ファイバセンサは、30km以上の距離にわたり、どこに振動やひずみ(伸縮)が発生しているか、その位置と大きさを捉えることができる。

今回、幅10m、長さ20mの試験フィールドにおいて、5本の同センサが、それぞれ異なる深さに埋め込まれた。

道路に埋め込まれた同センサには、道路上を移動する歩行者や車両から生じたわずかな振動が伝わるため、振動の伝播状況を詳細に把握することができる。

2022年4月から1年間、外気温など環境条件が変化するなかでデータを蓄積し、同センサで検知した歩行者や自転車からの振動データを解析した結果、その位置や進行方向を自動で追跡できることが確認された。

鹿島・トヨタ自動車他、光ファイバセンサを埋め込んだスマートロードの開発に着手
歩行者・自転車の追跡結果例

このことから5者は、この技術を発展させることにより、見通しの悪い交差点や悪天候下においても、歩行者や車両などをあらかじめ認識することができるモビリティサービスの構築が可能となるとしている。

現在、共同研究先と連携しながら、同フィールドを活用し、歩行者や自転車の振動データのパターンの解析にAI技術を活用するなどして、複数の異なる移動体の識別や追跡技術を開発している。

さらに、深さによって異なる振動データを利用して、移動体から同センサへの振動伝播を解析する技術を構築し、最適な同センサの配置や本数などの計画、ならびにセンシングに適した舗装に関する技術の検討も進めている。

今後鹿島は、橋梁やトンネルなどのインフラへの光ファイバセンサの適用を通じて、構造物に生じる変形などの状況の評価、利用状況の把握、センシングデータに基づく利用者へのリアルタイムなサービス提供といったインフラの価値創出を目指すとしている。

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