第6世代移動通信方式(以下、6G)のサービス提供に向けては、5Gで利用されている周波数帯に加えて、6GHzを超えるミリ波帯やサブテラヘルツ波帯(※)などの新たな周波数帯を含めた、広帯域にわたる周波数帯を有効活用するための技術など、多くの移動通信技術を検証する必要がある。
これまで株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と日本電信電話株式会社(以下、NTT)は、2022年6月から主要ベンダーである富士通株式会社、日本電気株式会社(以下、NEC)、Nokiaの3社と、新たな無線通信技術やAI技術の活用に焦点を当てて、実証実験を行ってきた。
このほどドコモNTTは、主要ベンダー3社と行っている6Gに関する実証実験の協力体制をさらに拡大し、新たにEricsson、Keysight Technologies, Inc.(以下、キーサイト・テクノロジー)の2社と6Gの様々な周波数帯を想定した実証実験を2023年3月~2026年3月まで協力して行っていくことで合意した。
今回合意したEricssonとは、6~15GHz帯における6Gミッドバンドに適した周波数利用効率改善やマルチバンド広帯域化を実現する無線インターフェースの実証実験と、100GHz帯におけるサブテラヘルツ波帯での超高速データ伝送を実現する新無線インターフェースの実証実験を行う予定としている。
また、キーサイト・テクノロジーとは、サブテラヘルツ波帯を用いた超広帯域通信に向けた、屋内外環境における電波伝搬特性の測定実験を行う予定だ。利用周波数帯としては92~300GHz帯を想定している。
※ サブテラヘルツ波帯:90~300GHzであり、5G Evolution向けに想定されている周波数帯よりもさらに高い周波数帯。ミリ波と比較して直進性がさらに高く、障害物による遮蔽に弱い性質を持つ。
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