スマートフォン以外の5Gへの対応
「2019年が、世界的にもスマホ×5Gに注目が集まるピークとなるだろう。」「その後、この先はスマホ以外の領域における5G活用に期待が高まる。」とクアルコムの担当者はいう。
実際、クアルコムでも非スマホ領域に向けた取り組みが進んでいるという。
スマホ領域で培った通信ノウハウを活かし、まずはPC向け、そして家庭向けに、固定回線からのリプレース対応を既に始めているということだ。また自動車向けは、これまで継続的に取り組んでいるセルラーV2Xの5G対応が既定路線だろう。
現時点でも通信手段は多様に存在している。
現状で一般的なものでもLTEや5Gのようなセルラー通信以外にも、FTTH(光ファイバー通信)、Bluetooth、Wi-Fi、LPWAなどが存在している。
家庭用の回線はFTTHで十分だと思っている人も多いだろう。PC向け通信もWi-Fiで良いと思っている人が大半のはずだ。
しかし、有線はアップグレードのためのリプレース作業や、提供するための敷設工事のリソース負担が大きく、日本以外の国では、自宅でFTTHが利用できない環境の人がたくさん存在している。
また、Wi-Fiはだれでも活用できるため、安定性やセキュリティにおける課題がある。
このような実態を考えると5Gはスマホ領域以外の多くの通信課題を解決する手段としても期待されている。
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未来事業創研 Founder
立教大学理学部数学科にて確率論・統計学及びインターネットの研究に取り組み、1997年NTT移動通信網(現NTTドコモ)入社。非音声通信の普及を目的としたアプリケーション及び商品開発後、モバイルビジネスコンサルティングに従事。
2009年株式会社電通に中途入社。携帯電話業界の動向を探る独自調査を定期的に実施し、業界並びに生活者インサイト開発業務に従事。クライアントの戦略プランニング策定をはじめ、新ビジネス開発、コンサルティング業務等に携わる。著書に「スマホマーケティング」(日本経済新聞出版社)がある。