ザインエレクトロニクス株式会社は、エッジAI機器を開発する企業へ向け、Qualcomm社製のNPU(Neural Processing Unit:AI処理ユニット)付きシステムLSIを搭載したスマートモジュールを活用し、エッジAI機器開発に必須となるハード・ソフトの構成要素からなる「EdgeAI-Linkワンストップ・ソリューション」の提供を開始すると発表した。
今回、提供開始する「EdgeAI-Linkワンストップ・ソリューション」は、エッジAI処理を導入する機器を開発する企業に向け、カメラやディスプレイを活用するユースケースに対応して、開発に必須となる構成要素を搭載した電子回路基板により提供するものだ。スマートモジュールに搭載されたQualcomm社製システムLSI上のNPUを活用することにより、メインユニットでのエッジAI処理が可能となる。
今後は、ニーズの高いユースケースから順にソフトウェアを展開していく計画だ。また、現時点では1秒間に実行可能な演算回数が3.5TOPSから12TOPSと、複数のAI処理能力を選択することができるが、今後はさらに高速化したラインアップを拡充していく予定だ。
加えて、システムLSI上の画像処理用ISP(Image Signal Processor)ユニットの画質調整を、ザインエレクトロニクスがサポートする。
さらに、AI前処理後の画像データ等をクラウドに連携してAI詳細解析する場合には、標準装備のWiFiやBluetooth接続に加えて、4G LTE対応モデルも適用することが可能だ。
メインユニットは、スマートモジュールを搭載し、4Kの2カメラ映像入力とディスプレイ出力が可能な電子回路基板となっている。同社製の電源制御半導体に加え、静電気からシステム基板を守る過渡電圧抑制デバイスも搭載している。
メインユニットに接続されるカメラユニットには、同社製カメラ用V-by-One HS製品を搭載し、4K映像信号と制御信号を、メインユニットとの間15mのデータ伝送が可能となる。
適用ユースケースとしては、顔認証システムやAIカメラ搭載のデジタルサイネージ、防犯用監視カメラシステムや各種ロボットが挙げられている。
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