中部電力株式会社は、グループ3社で従業員1.5万人が使用するERPシステムなどに、デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」を導入し、問い合わせ件数が55%削減、操作時間が29%短縮されたと発表した。
中部電力はこれまで、スクラッチ開発で業務のシステム化を進めてきたが、システム保守の限界や、技術者不足といった維持管理上の課題、経営管理要件や今後の制度変更・環境変化への対応が課題となっていた。
その解決のため、ERPシステムおよびクラウド型調達購買システムを導入したが、旧システムを使い慣れたユーザにとっては新システムへの移行は容易ではなく、多い日には1日100件を超える問い合わせが発生していた。
そこで今回、画面上で直接操作を案内することで入力ミスを防止し、操作を自動化できる「テックタッチ」を導入した。
「テックタッチ」は、ノーコードで操作ガイドを作成・実装し、ユーザのスムーズなシステム利用を促進するサービスだ。
今回「テックタッチ」の導入により、業務とシステムのギャップや、スクラッチ開発システムとの感覚の差を埋めることで、システム操作におけるユーザの負担を軽減した。
例えば、複数の手順が発生する操作では、1回のクリックで自動化するなど、問い合わせ削減に留まらず生産性向上にも寄与しているという。
これらは追加の機能開発をすることなく、ノーコードで実装でき、初期導入における実績では、問い合わせが55%削減、操作時間が29%短縮、不備伝票が1/6に削減された。
今後中部電力は、「テックタッチ」の操作自動化機能を活用し、承認プロセスや注文処理などを自動化する計画だ。
また、入力ガイドやデータチェック機能により、データの精度を向上させるほか、「テックタッチ」によるAI実装や分析機能の進化による、さらなる生産性向上を目指すとしている。
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