東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)とKDDI株式会社は、2020年12月、場所や時間にとらわれない多様な働き方やくらしを創出する新しい分散型まちづくり「空間自在プロジェクト」の実現に向け基本合意書を締結している。
そして2022年10月から、離れていても同じ場所にいるかのようにチームでのコミュニケーションが可能になる「空間自在ワークプレイスサービス」の提供を開始し、2023年1月から、画像解析技術と連携した都市データ連動型ロボット配送サービスの検証を実施した。
このほど両社は「100年先の心豊かなくらしのための実験場」のビジョンを掲げる「TAKANAWA GATEWAY CITY」において、街の設備や街の人に関するデータを収集・分析するデータ基盤(以下、都市OS)の構築を通して、新たなサービスの創出を可能にするまちづくりを進めると発表した。
都市OSとは、街の設備データ、街に関わる人(住む人・働く人・訪れる人)のデータなど異なる分野のあらゆるデータを収集分析し、分野をまたがってデータを活用し合えるプラットフォームである。TAKANAWA GATEWAY CITYでは都市OSを活用し、街から得られるデータに加えて、JR東日本が持つ鉄道や駅のデータやKDDIが有する人流データなどを収集しデジタルツイン上で分析することで、まずは以下3つのサービスを提供する。今後もまちびらきに向けてサービス拡大を進めるとのこと。
- 街に関わる人に快適なサービスの開発
- 防災シミュレーションを活用した強靭なまちづくりの推進
- ロボットを活用したサービスの開発
オフィスの入退場記録データや鉄道データ、商業データなどを組み合わせ、分析した結果をリアルタイムにフィードバックすることで、TAKANAWA GATEWAY CITYに関わる人に快適なくらしをリコメンドするサービスの開発に着手する。
デジタルツイン空間に作成した屋内外の3D都市モデル上に、実際の街から取得した人流データや街の設備のデータをかけ合わせることで、精度の高いシミュレーション環境の構築が可能となる。非常時の避難シミュレーションや防災計画の検証など、安心安全なまちづくりに向けた取り組みに活用していく。
TAKANAWA GATEWAY CITYでは、都市OSのデータを活用することでロボットが自律的に走行ルートやお客の有無を判断し、ロボットからお客へアプローチする回遊販売サービスなど、ロボットが人に寄り添う世界をめざす。

世界一グリーンなまちづくり
- 株式会社グリーンズグリーン
- 株式会社Momo
特許技術である、土を一切使用せず不織布に直接スナゴケを活着させたスナゴケシートを、取り外し可能なパネル形式で提供した。スナゴケシートを活用した苔パネルアートを高輪ゲートウェイ駅の仮囲いに設置し、設置の手軽さおよび水やりメンテナンスの容易さを検証した。
専門の知識を必要とせず、多くの開発費や時間をかけずにIoTシステムを構築できるPalette IoTというサービスを提供した。苔パネルアートにセンシング技術を活用することで、水分量や日照量を計測し、苔のデザイン性や健康状態を保てるかを検証した。

クリエイターが輝くまちづくり
- 株式会社foriio
クリエイターの作品を可視化するオンラインポートフォリオサービス「foriio」を展開した。foriioがクリエイターを高輪に集め、「クリエイター支援施設」や「リアルコミュニティ」に関するワークショップを実施した。今後、αU market(NFTアート販売)や高輪ゲートウェイ駅周辺など、バーチャル・リアル空間を活用しクリエイターを応援していく。

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