サイバネットシステム株式会社、インフォ・ラウンジ株式会社、株式会社山手総合計画研究所は、国土交通省主導の「3D都市モデル整備・オープンデータ化プロジェクトPLATEAU」(以下、Project PLATEAU)のユースケース開発事業の一つ「PLATEAU YOKOHAMA」に、2年連続参画している。
そして今回、同事業において、三社で共同開発したXR技術を用いた体感型アーバンプランニング(都市設計)ツール「Tangible Interface XR(タンジブル・インターフェース・エックス・アール)」の2023年度の実証実験の成果が、「Project PLATEAU」公式サイトにて公表されるとともに、2024年度のプロジェクトも引き続き採択されたことを発表した。
「Tangible Interface XR」は、建築物の評価に利用される都市模型(ジオラマ)とVRによって、都市デザインをインタラクティブに行えるツールだ。台上の都市模型の形状と配置を、実寸大の3Dデジタルツインの景観として再現し、人物や調度品の模型を合わせてVRヘッドセットやディスプレイに表示することができる。
模型はタンジブルインターフェースと呼ばれるコンピュータ内のデジタル情報を直接操作できる機能を持っており、同ツールでは各模型を動かすと、VR内に再現される都市の景観がリアルタイムに変化する仕様となっている。

2023年の実証実験(ワークショップ)では、36年後に開港200周年を迎える山下公園とその周辺エリアを対象に、「変わるもの・変わらないもの」「変えていきたいもの・残したいもの」という視点でディスカッションを実施した。
参加した横浜市民約20名は、エリアごとにグループに分かれ、タンジブルユニット10台を同時に稼働させて都市計画を検討。議論の結果、通りを歩行者空間化する案や、水辺を活用する案などが作成された。

「Tangible Interface XR」により多様な視点やアイデアがその場で可視化されることで、他の参加者と意見を共有しやすくなることが評価されたのだという。
2024年度は、同ソリューションを用いたワークショップを全国で展開していくとしている。複数の都市開発事業者や全国自治体との取り組みを予定しており、都市計画における異なるフェーズに対するソリューションの有効性の検証を進める計画だ。
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