IoTNEWS事業支援サービス12月度勉強会は、保育園を取り巻く環境及びソリューションと空間の「空き」ソリューションの2つのテーマについてとりあげた。
この勉強会は、IoT/AI関連のピックアップしたテーマにおける当社の知見、海外イベントレポート、専門領域に詳しい講師による応用事例など、実践に役立つコンテンツを幅広いテーマで実施するIoTNEWS事業支援サービス会員向けの講座だ。
自社と関係ないところで起きている変化やトレンドを理解して、要素技術やビジネスモデルの構造まで自分事に置き換えることで、自社の事業の企画のヒントにすることができる。
今回の講師は、ユニファ株式会社 取締役 CTO 赤沼 寛明氏と、株式会社バカン 社長室長 髙田 悠介氏ならびにIoTプロダクト開発部長 木村 秀一氏。
テーマ①:子育て環境、保育園における社会課題とそれらを解決するためのソリューション
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テーマ②:株式会社バカンが目指すIoTとAIによって実現する「いま、空いているか1秒でわかる優しい世界」
講師:株式会社バカン 社長室長 髙田 悠介氏
講師:株式会社バカン IoTプロダクト開発部長 木村 秀一氏[関連記事]バカン、IoT活用で多目的トイレの空満状況をマップ表示するサービスを川崎市での国際競技大会で提供
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テーマ③:今月のトレンド解説「MaaS」
講師:IoTNEWS代表 小泉 耕二
子育て環境、保育園における社会課題とそれらを解決するためのソリューション
昨今、海外も含めて、保育や子育てという事業は注目を集めている。ユニファのソリューションも、プロダクト延数で約6,250園が導入しており、約35万人の園児にサービスを提供しているという。
現代の労働人口の増加分の80%は女性が占めているなか、産休明けに職場復帰する女性が増えており、保育施設利用率が急激に上昇している。
さらに、その保育施設においては、保育士不足は社会問題であり、特に東京都は求人倍率が高くなっている。しかし、その保育士における離職率も高くなっており、約18%と高い水準にのぼる。
現役保育士不足が顕著である中、保育士の資格を有しながら、勤務していない潜在保育士が80万人と年々増加している。その理由は、業務負担や責任の重さが主な要因となり、離職率を押し上げ、現場の人材難へつながっているようだ。
そこで、ユニファはそのような課題を解決すべく複数のプロダクトを保育園へ導入しており、そのプロダクトならびにそのプロダクト群を導入した「スマート保育園」への取り組みについて解説があった。
実際に、課題を発見するため社員自ら保育園へ赴き、保育士の仕事を手伝うことで課題を見つけるプロセスを踏んでいるそうだ。そういった経緯で生み出されたプロダクトとあって、「保育士、現場の当たり前」をいかにして発見するかについても触れられた。
株式会社バカンが目指すIoTとAIによって実現する「いま、空いているか1秒でわかる優しい世界」
バカンからは、IoTと人工知能によって空き情報を可視化する取り組みについて解説があった。センサーやカメラで取得したデータを画像解析等で分析を行い、「いま、空いているかが1秒でわかる」サービスを実現している。
空いているか、空いていないかだけでなく「何分待てばよいか」を提示できるのもこの画像解析を行っているからこそだという。
また、空き状況を確認するためのカメラやセンサーといったデバイスは、既製品を使っているのだそうだ。自分たちで設置場所を決め、設置する部分もバカンで担っている。
くわえて、年齢に関係なく、すべての人が便利に使えるためのこだわりとして「デジタルサイネージに表示する効果」についても触れられた。
さらに、空き情報を配信することは、LINEアカウントやオウンドメディア展開している企業にも有効で、「見てもらう機会」が増えるため、メディアの発信側としても価値が見いだせるという。
なお、トレンドレポートのコーナーでは、「MaaS」の状況と成功要因、12月のニュースから気になる記事にフォーカスをあて、解説を加えた資料を配布した。
(トップ画像の資料)
事業支援サービスの詳細については、以下のリンクを参照してほしい。
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