株式会社オカムラと、株式会社日立製作所(以下、日立)は、オフィス家具の配送業務の効率化に向けた共創を開始した。
オカムラは、製造した製品配送を自社で行っており、これまで経験やノウハウをもとに手作業で行っていた配送業務を、日立の配送最適化サービス「Hitachi Digital Solution for Logistics(以下、HDSL)」を活用し、自動化を図る。
具体的には、デジタル技術の活用による、配送計画の自動立案や、トラックへの製品の積み付け方法の自動計算、配送状況の動態管理を行う。
配送計画の自動立案では、車両ごとの配送先や配送日時の割り付け、配送ルート策定などの配送計画を、日立独自のアルゴリズムでデータ処理することにより自動立案する。
トラックへの積み付け自動計算機能では、慣れた担当者が配送順序や製品の梱包形状などに基づいて決めていた、トラックに製品を積む順番などに関するノウハウを整理し、日立独自のアルゴリズムを活用することで、積み付け方法を自動計算する。これにより、積み付け方法の検討時間を短縮するとともに、積載率向上を目指す。
また、積み付け計算の結果をタブレットなどの画面上に3D表示することで、配車担当者や現場の積み付け作業員が積み付けの内容を確認することが可能となる。
ドライバーの走行実績などを記録する動態管理機能では、納品先での作業時間を明確にすることで、ドライバー業務の見える化を行う。また、取得した作業時間データの蓄積・分析とともに、そのデータを計画立案時のインプットに活用する。
これらの機能を連携させ、PDCAサイクルを回すことで、ドライバー業務の実態把握から積載率の向上、最適な配送ルートの選択の両立までを実現するというものだ。

今後、2025年12月にオカムラの横浜物流センターにてHDSLの本格稼働を開始し、将来的にはオカムラの全国の物流センターに広げる計画だ。
なお、2025年3月4日~7日に東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN 2025」の日立グループブースにおいて、今回の事例および関連ソリューションを紹介するとのことだ。
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