栽培技術の革新とデータで未来の食を守る、MIRAIの植物工場

世界で必要とされる持続可能な社会づくり

小泉: それでは最後に今後の展望をお聞かせください。

野澤: 一つは再生可能エネルギーの導入です。再生可能エネルギーの開発を行っている企業の方とともに事業を展開していくことを検討しています。

しかし再生可能エネルギーはどうしても高額なものになります。設備費を抜きにして、単純に電気代だけで考えても高額になってしまいます。

ですから、例えば電源地域特有の補助金の活用や、デマンドレスポンスなどを組み合わせて考えていく必要があると思います。

高い蓄電器を買うという発想だけでなく、植物工場とその地域の電力バランスをセットで考えていくというものです。

また、そもそも工場での電気使用量の削減を行うことも重要です。野菜を維持しながら電力の削減を行うため、カメラなどで野菜の状況を把握し、空調を特定の時間帯であれば風量を削ったり、切ったりする。

さらに、そもそも照明の配置を見直すことなどで電力効率をよくするといった、一つ一つの積み重ねが大事だと感じています。

同時に、こうしたひとつひとつの技術を活用してできた野菜も、売り先がなければいけません。つまり販売できるマーケットの構築がとても重要だということです。

技術だけが先行するのではなく、実態と合わせながら、事業として継続生のある歩み方をしたいと思っています。

小泉: 海外への展開はもう決まっているのでしょうか。

野澤: ノルウェーの企業の方とは3年越しほどのお付き合いをしているのですが、ようやく去年の12月に契約を行い、今年6月に設備とシステムを輸出することが決まりました。来年の1月ごろに種まき、野菜の収穫が行える状態になっていると思います。

ノルウェーは寒い時だと−20度程度になりますので、野菜がつくれません。また、谷と山が多いため太陽光を利用するハウスも少なく、冬はほとんど輸入でまかなっているそうです。

そうした環境の中、植物工場を導入することにより、自国の土地で作った野菜を増やせるというのは利点だと思います。

今後は栽培支援も行っていくので新たな挑戦ですね。

小泉: また新しいデータやノウハウが蓄積されそうですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。

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