5Gは未来を可能にするのか、クアルコム・百度・ベライゾン、トップの想い ーCES2018レポート7

ラスベガスで行われているCES2018レポートの第7弾は、クラルコム、百度、ベライゾンという企業の代表があつまり、5Gの未来についてパネルディスカッションを行った。

ファシリテーター:
SDxCentral Editor in Chief, Sue Marek(左端)

登壇者:
Qualcomm President, Cristiano R.Amon(左から二人目)
Baidu Vice Chairman, Group President and COO, Qi Lu(左から三人目)
Verizon Executive Vice President, President of Global Networks and CTO, Hans Westberg(右端)

CES2018 5G
Verizon Executive Vice President, President of Global Networks and CTO, Hans Westberg

5Gの社会に与えるインパクトについて、ベライゾンのウエストバーグ氏からは、「安全で低レーテンシー、マルチコネクティビティが特徴だ。」と説明された。

レーテンシーとは、遅延のことで、遅延が少ないということは、一般的にはリアルタイムのデータ通信などに向いていると言われている。

そして、利用シーンとしても自動運転カーやスマートシティなどのうち、ミッションクリティカルな局面で利用できるものだとした。

AT&Tなどの強豪がいる中で、ベライゾンは昨年作られたスタンダードを世界に普及しようとしているとの考え方を表明した。

CES2018 5G
Baidu Vice Chairman, Group President and COO, Qi Lu

また、百度のリュー氏によると、中国はチャイナテレコムが牽引しているが、今年中にはライドシェアやバッテリーの充電などの実験が行われる予定だとした。

現在アポロプラットフォームという、コネクテッドカーのプラットフォームをオープンに開発している最中ということだが、これはクルマとモノとを接続するプラットフォームになるのだという。

ちなみに、アポロプラットフォームは中国の自動運転技術のトップランナーである、FAWをはじめとして、外資系企業も含めた多くの企業で開発されている自動車向けプラットフォームだ。

実際の導入にあたっては、行政のポリシーを踏まえた商用化やプライバシーの問題への対応も必要だと考えていると述べた。

CES2018 5G
Qualcomm President, Cristiano R.Amon

クアルコムのアモン氏によると、2019年くらいにはスマートフォンのフラグシップモデルが手に入るのではないかと予想していて、通信が高速になることでもっとデータをたくさん扱うようになる。その結果、複数のクラウドをうまく活用したサービスが必要となるだろうと述べた。

また、ヘルスケアやVRの領域でも低レイテンシーが要求されるため、5Gが活躍すると考えている、と述べた。

企業の中での5Gの利用について

企業の中でも5Gの利用可能性については、ベライゾンのウエストバーグ氏は、「カスタマーとリアルタイムでコネクトしたいことは何かを考えることが重要だ」とした。実現に関しては、モビリティ、クラウド、通信という要素を考慮することが重要になるとし、クアルコムのアモン氏は、認可された通信と非認可通信が今後混在する可能性を指摘し、自社で構築したネットワークとキャリアのネットワークを共存する前提でITのインフラを構築していかなければならないと述べた。

2020年に5Gが当たり前となっているかどうかは2018年の動き如何にかかっていると言える。

CES2018特集
1. モビリティからスマートシティを実現する、フォードの取り組み
2. 2018年に注目すべき3つの技術カテゴリー
3. HUAWEIの新スマートフォンMate10Proとスマートホームソリューション
4. スマートホームはハブ化の流れへ
5. VIAROOM HOME フランス発インテリジェントハブ
6. PLOTT AR技術を使ったリアルとバーチャルの融合
7. 5Gは未来を可能にするのか、クアルコム・百度・ベライゾン、トップの想い
8. 日本のユニークなセンシング技術を集結
9. ソースネクストの自動翻訳「POCKETALK」を試す
10. クアルコムのモバイルAIへの対応と最新プロセッサーの力
11. 「移動の再定義」が具体的に始まる日は近い
12. Intelの5Gを意識した取り組みと有人飛行のドローン
13. VR用素材を美しく作る、コダックの4K対応360°カメラ
14. 不在時の宅配物を守るIoTロックシステム
15. SONYは、スマートホームとaibo、車載イメージセンサー技術などで技術力をアピール
16. サムスンは生活シーンを意識したつながる家電を展示

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