ラスベガスで行われているCES2018レポートの第10弾は、クアルコムのブースからだ。
クアルコムはほぼ毎年のペースで新しいCPUを発表していて、すでにSnapdragon845を発表している。クアルコムというとスマートフォンなどモバイル向けのチップメーカーだが、今回のプロセッサはAppleのA11 BionicやHuaweiのKirin 970などのいわゆるAI対応プロセッサにあたるもので、どういうデモが見れるのかを楽しみにしていた。
今回のデモでは、「リアルタイム画像認識処理」でそのパワーを見ることができた。
まずは、写真を撮った後に人の輪郭を捉える処理を行うデモだ。一見簡単に見えるが、ステレオカメラでもない通常のカメラの場合、奥行きを取ることができないので、人の輪郭を取得するには画像処理が必要となる。しかし、このデモにおいてこの処理は一瞬だった。
また、動画でも人物の動きを捉えることができるということで、デモでは人の動きをリアルタイムに捉えて、アニメが動きに同期するというデモを行っていた。
そして、最後は、静止画の加工処理ではよくあるような、絵画風の写真をつくるというのを動画でリアルタイムに行うというものだ。
カメラを動かすと当然被写体も加工された状態で動くこととなる。
これらの処理は決して軽いものではないはずだが、軽々こなしていた。
他にも、モバイル通信でのVR処理を見せてくれる展示や、高解像度でのゲームを楽しめるという展示も行われていた。
CES2018特集
1. モビリティからスマートシティを実現する、フォードの取り組み
2. 2018年に注目すべき3つの技術カテゴリー
3. HUAWEIの新スマートフォンMate10Proとスマートホームソリューション
4. スマートホームはハブ化の流れへ
5. VIAROOM HOME フランス発インテリジェントハブ
6. PLOTT AR技術を使ったリアルとバーチャルの融合
7. 5Gは未来を可能にするのか、クアルコム・百度・ベライゾン、トップの想い
8. 日本のユニークなセンシング技術を集結
9. ソースネクストの自動翻訳「POCKETALK」を試す
10. クアルコムのモバイルAIへの対応と最新プロセッサーの力
11. 「移動の再定義」が具体的に始まる日は近い
12. Intelの5Gを意識した取り組みと有人飛行のドローン
13. VR用素材を美しく作る、コダックの4K対応360°カメラ
14. 不在時の宅配物を守るIoTロックシステム
15. SONYは、スマートホームとaibo、車載イメージセンサー技術などで技術力をアピール
16. サムスンは生活シーンを意識したつながる家電を展示
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。